受託約款

1.目的

この「微生物分析サービス受託約款」(以下、約款といいます)は、三井農林株式会社(以下、当社といいます)が提供する微生物分析サービス(以下、分析サービスといいます)ならびにこれに付随する業務全てに適用される契約の内容とします。ただし、委託者と当社の間で契約書類または取り決め等による特約がある場合は、その特約事項を適用します。

2.お客様登録

委託者が分析サービスを利用するには、お客様登録を必要とします。

  1. 委託者は、「お客様登録・変更依頼書」に必要事項を記載し、当社宛にFAX等により提出します。
  2. 当社は委託者に対し、登録承認の旨をFAXにより報告します。当社基準において承認を行いますが、お断りする場合もあります。
  3. 登録を完了した委託者は、以後の分析依頼において、再度の登録を必要としません。ただし、登録内容に変更が生じた場合は、速やかに「お客様登録・変更依頼書」に必要事項を記載し、当社宛にFAXにより提出するものとします。
  4. 「分析結果報告書」の送付先あるいは請求先が委託者と異なる場合、別途お客様登録が必要となる場合もあります。

3.委託から支払いまでの流れ

  1. 委託者は、本約款および「分析依頼書」の内容を確認後、「分析依頼書」に必要事項を記載し、分析サービス宛にFAX等により提出します。依頼書を提出後、検体を分析サービスに搬入します。
  2. 分析サービスは、検体受領後、検体が分析実施可能と判断された段階で「検体受領書」を委託者宛にFAXにより提出し、受託契約の成立とします。分析サービスが受領した検体の所有権は、検体を分析、廃棄するに当たり分析サービスに移管させて頂きます(分析および廃棄以外の目的には使用しません)。受領した検体は、「分析結果報告書」発送から1週間経過以降に滅菌後、破棄します。検体の返送等の理由で、検体の所有権に関し、別途契約が必要な場合、相互で協議を行い、契約書を作成することとします。なお、検体を返送する場合、検体の発送と同時に検体の所有権も委託者へ移管します。検体の返送費用は委託者の負担とします。
  3. 分析サービスは、「分析依頼書」に記載された内容に基づいて分析を実施し、その結果を「分析結果報告書」にし、委託者(分析結果送付先)宛に郵送により発送します(到着は翌日以降となります)。ただし相同値表作成および系統樹作成を依頼された場合には、電子データによる送付とします。
  4. 当社は委託者(料金請求先)に対し、「納期および価格表」に定める委託料の請求書を分析結果報告月の末日締めで発行します。
  5. 委託者は、上記請求書に基づき、請求日の翌月末日までに当社指定の銀行預金口座に委託料を支払います。なお、振込手数料は委託者が負担します。

4.分析サービスでの同定分析利用における留意事項(納期・価格表ご参照)

同定分析をご利用頂くに当たり、次の事項をご留意ください。

  1. 検体はあらかじめ純粋培養したものをご用意ください。検体中に複数菌種含まれている場合、結果が「同定不可」となる場合があります。
  2. 分析サービスの提供する同定分析では、決定した検体の微生物(以下、被検株といいます)由来の塩基配列を塩基配列データベースを用いて相同性検索し、以下の基準で被検株を簡易的に同定を行います。
    1. 被検株に対して99%以上の相同値を示す菌種の内、最も高い相同値を示す菌種を被検株と同一種とします。
    2. 被検株に対して99%以上かつ同率の相同値を示す菌種が複数ある場合、被検株はそれらの菌種のいずれかであるとします。
    3. 被検株に対する相同値が97%以上99%未満の場合、菌種の特定をせず、被検株は最も高い相同値を示した菌種が属する属の菌種であるとします。
    4. 被検株に対する相同値が97%未満の場合、近縁な菌種との系統関係を考慮して分類群を推定し、新種の可能性があるとします。
  3. 上記基準に当たり、次の事項をご留意ください。
    1. 真菌の場合、有性世代と無性世代の区別はできません。
    2. 被検株に対する相同値が97%以上99%未満の場合でも菌種が特定できることがあります。
    3. 既知の菌種であってもデータベースに塩基配列が登録されていない場合、および被検株に対する相同値が97%未満の場合は新種の可能性があると表記します。
    4. 被検株に対する相同値が97%以上の場合でも属・種を特定できないことがあります。
    5. 被検株に対する相同値が97%以上の場合でも新種の場合があります。
    6. 検索対象には基準株、あるいはそれに相当する菌株の塩基配列データを尊重します。
    7. 「ダブルDB解析」を指定した場合、塩基配列データベースとして、MicroSEQ®ID付帯データベースおよびMMIDデータベースを使用します。検索プログラムとしてBLASTを使用します。
    8. 「トリプルDB解析」を指定した場合、に示した2種のデータベースに加え、DDBJ/EMBL/GenBankが提供するデータベースを使用します。検索プログラムとしてBLASTを使用します。各データベースの特徴は分析サービスのホームページ(https://www.mitsui-norin.co.jp/mmid/)をご参照下さい。
    9. 指定がない場合は「ダブルDB解析」を行います。
    10. 「シングルDB解析」を指定した場合、MicroSEQ®IDのみを使用して塩基配列の決定ならびに微生物名の推定をします。
    11. 受託契約成立時と相同性検索時で時間差が生じるため、塩基配列データベースおよび検索プログラムのバージョンが異なることがあります。その場合、結果に影響する可能性があります。
  4. 分析サービスが提供する簡易同定分析は、被検菌の種、属あるいはさらに高次分類群を簡易的に推定するものです。より厳密な同定結果が必要な場合は、さらなる特徴付けの試験を実施されることを推奨します。
  5. 生物学的な要因、あるいは技術的な理由により、分析できないことがあります。再試験が可能な場合、1回に限り実施しますが、再試験後も同定結果が得られない場合は「同定不可」とご報告致します。「同定不可」の場合も委託料が発生します。
  6. 上記いずれの事項にも該当しない、あるいはその可能性がある場合、委託者と協議し、分析を進めさせて頂きます。

5.分析サービスでのオプション利用における留意事項(納期・価格表ご参照)

「相同値表作成」および「系統樹作成」は、「細菌1,500bp」または「真菌D2領域」の分析が対象となります。

6.受託できない場合

次の場合は、分析を受託できない場合があります。

  1. お客様登録の承認報告を受けていない委託者の分析依頼。
  2. 委託者が提出した「分析依頼書」の記載に不備がある場合。
  3. 分析サービスに搬入された検体が、何らかの事由により破損し分析不能の場合、検体の微生物が純粋培養されていない場合、または既に死んでいるなどの事由により培養が困難な場合。これらの場合、分析サービスはその旨を委託者に連絡のうえ、検体を廃棄または返送します。ただし、その費用は委託者の負担とします。
  4. 分析対象となる微生物が、バイオセーフティレベル2以上(日本細菌学会規定のバイオセーフティ指針等による)に相当する場合。
  5. 分析対象となる微生物が、未知微生物で、分析中にバイオセーフティレベル3以上のものと判明、またはその可能性が疑われる場合。この場合、分析サービスは、直ちに分析を中止し、委託者に報告のうえ、検体を廃棄します。ただし、中止するまでの分析費用は委託者の負担とします。
  6. 臨床検体より分離された微生物の分析。
  7. その他、当社基準において分析不可と判断した場合。

7.報告の遅延

何らかの事由により検体受領書に明記した報告予定日内に分析が完了しない場合があることを、委託者はあらかじめ承知します。この場合、当社は、直ちに委託者に連絡のうえ、善後策を協議するものとします。また、分析の遅延によって委託者に損害が生じた場合であっても、上記報告予定日までの日数の2倍以内の遅延である場合、および検体の分離・純化作業によって生じた遅延である場合、ならびに不可抗力または当社の責に帰すことのできない事由による場合は、当社は何らの責任を負わないものとします。

8.分析結果の報告

  1. 「分析結果報告書」(以下、「報告書」といいます)等の発行後は、その記載事項を変更しません。
    「分析依頼書」にご記入の内容を十分にご確認ください。ただし、当社に責がある場合はこの限りではありません。
  2. 分析結果は受領した検体についての結果であり、当該検体の母集団を保証するものではありません。
  3. 「報告書」等は日本語で原本を一部発行致します。副本あるいは英語版が必要な場合、原本発行後3年以内に限り、有償にて承ります。副本には副本である旨の識別をします。
  4. 当社は、当社が発行した原本、副本あるいは英語版の「報告書」にのみ責任を負うものとし、それらの複写物(当社送付FAXを含む)には責任を負いません。
  5. 「報告書」の送付は原則として郵送とします。その他の送付方法(FAX等)をご希望の場合は、分析のご依頼申し込みの際に分析サービスまでご相談下さい。
  6. 「報告書」送付中の事故により報告書の到着が遅延したなどの事項につきましては、当社は一切責任を負わないものとします。

9.検体に瑕疵がある場合

委託者が搬入した検体に瑕疵があり、当社に損害が生じた場合は、当社は速やかに委託者に通知し、上記損害の賠償を請求することができるものとします。ただし、委託者の責に帰すべき重大な瑕疵に起因する場合を除き、検体搬入後1年以内に損害が生じた場合に限るものとします。また、瑕疵または損害の発生に当社の責に帰すべき事由が寄与している場合は、当社も相応の負担をするものとします。

10.秘密の保持

  1. 当社は、委託者から口頭または書面により開示、提供された技術情報、資料、および分析の結果ならびに分析の依頼、実施にあたり知り得た委託者の営業上および技術上の秘密情報(以下、秘密情報といいます)について、委託者の書面による事前の同意なしに、これを第三者に開示または漏えいせず、また、分析の実施以外の目的には使用しないものとします。ただし、次に挙げるものについてはこの限りではありません。
    1. 知得時、既に公知または公用であったもの。
    2. 知得時、既に自己が保有していたもの。
    3. 知得の後、自己の責によらずして公知または公用となったもの。
    4. 正当な権限を有する第三者から秘密保持義務を負わずに合法的に入手したもの。
    5. 知得した情報に基づかずに独自に開発したことを立証できるもの。
  2. 上記秘密保持義務は、「報告書」を提出後も5年経過するまでは存続するものとします。

11.再委託

当社は、分析業務の全部または一部を、必要に応じて第三者に再委託する場合があります。この場合、当社は、再委託先に第10項と同様の秘密保持義務を負わせることを条件に、再委託先に対し再委託に必要な範囲において秘密情報を開示することができるものとします。

12.結果の利用による損害

「分析依頼書」に記載された内容に基づき分析サービスが実施した分析の結果、結果に付帯した資料、および当社が分析結果を委託者に報告すること(第4項の事由を報告、連絡することを含む)、ならびに委託者が分析結果を利用することにより不利益または損害が生じても、当社は何らの責任を負わないものとします。また、委託者が故意に当社の分析結果および結果に付帯した資料を当社に不利益または損害が生じるような利用をされたと見做される場合には、当社は速やかに委託者にその旨を通知し、当社に生じた実損の賠償を請求することができるものとします。

13.変更・解約

委託者、当社とも、やむを得ない事情があるときは、協議のうえ、委託または受託を変更または解除することができるものとします。

14.約款等の改定

当社は、必要ある場合は、約款および「納期および価格表」等を改定することができるものとします。ただし、改定前の約款により受託した分析については、この限りではありません。

15.不可抗力

天災地変その他当社の責に帰すことができない事由により、契約の履行が困難となった場合は、委託者および当社にて協議のうえ、その措置を決定します。

2003年3月1日制定
(2005年6月1日、2006年10月1日、2008年5月1日、2009年4月1日、2012年1月1日、2012年3月26日、2019年8月27日第1~7回改定)
2020年10月14日第8回改定
三井農林株式会社

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