〈参考資料〉緑茶や乳酸菌より、紅茶! 紅茶はインフルエンザウイルスを無力化する力が強力!

トピック
2019/01/16

三井農林株式会社が運営するインターネットサイト「お茶科学研究所」では、お茶の様々な健康機能について研究情報を公開しています。当社研究において、日常的に飲まれている飲料や風邪・インフルエンザ対策のために飲用されている飲料と比較した結果、紅茶はインフルエンザウイルスを無力化(細胞への感染阻止する作用、スピードともに高いことが分かりました。

【ポイント】
①紅茶は、緑茶、ココアなどポリフェノールを含む飲料の中でも、インフルエンザウイ ルスを無力化する作用が強い。
②インフルエンザ対策としてよく飲用されている生姜湯、乳酸菌飲料、ビタミンC飲料は、直接インフルエンザウイルスを無力化する作用が弱い。
③紅茶はインフルエンザウイルスを無力化するスピードが他の飲料に比べて速く、わずか 15 秒で効果がある。

紅茶はインフルエンザウイルスを無力化する力が強力!

インフルエンザ対策によいとされている飲み物や食品成分について、インフルエンザウイルスを無力化(細胞への感染を阻止)する能力を比較する試験を2018年8月に実施しました。その結果、紅茶はインフルエンザウイルスを無力化する能力が一番高いことが分かりました。一方、生姜湯、乳酸菌飲料、ビタミンC飲料はインフルエンザウイルスを直接、無力化する能力が紅茶に比べ低いことが分かりました。

インフルエンザA/California/07/09(H1N1)pdm09標準株のウイルス液(106 PFU/0.1ml)を試料液と混和し、一定時間反応させた後、プラック法によりウイルス感染価を測定しました(反応時間:紅茶30秒間、他の試料10分間)。感染阻止率(%)={1-(試料の感染価/コントロール(ペプトン20mg/ml PBS緩衝液)の感染価)}×100としました。インフルエンザウイルスに対する感染阻止効果の判定基準は、抗ウイルス加工繊維製品を対象とした抗ウイルス試験方法(ISO 18184)に準じ、コントロールに対して各試料のウイルス量が1/1000以下(感染阻止率が99.9%以上)の場合「十分な効果あり」とし、1/100~1/1000(感染阻止率が99.0~99.9%)の場合「効果あり」と判定しました。

紅茶は15秒で効果あり!

ポリフェノールを豊富に含む飲み物について、インフルエンザウイルスを無力化させるのに必要な時間を比較してみました。紅茶は、他の飲み物よりも短い、わずか15秒ほどでインフルエンザウイルスを無力化することでき、ウイルス感染を阻止する能力が極めて高いことが分かりました。

インフルエンザA/chiba/2/09(H1N1)ウイルス液(106 PFU/0.1mL)を試料液と混和し、一定時間反応させた後、プラック法によりウイルス感染価を測定しました。感染阻止率(%)={1-(試料の感染価/コントロール(ペプトン20mg/mL PBS緩衝液)の感染価)}×100としました。各試料の濃度は、一般的な粉末清涼飲料の飲用時濃度に調整しました。

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